報道ステーション 荒川さん特集
2006年9月 1日
高校野球決勝戦再試合の影響で今日に順延されていた報道ステーションの荒川静香さんの特集を見た。内容はプロとしてアメリカのアイスショーに参加する荒川さんの意気込みに焦点を当てたもので、以前日本TV系列で放映された番組と似たような作りだった。報道番組の中でのこうした特集としてはめずらしくショーの演技内容をノーカットで放送してくれたのは有り難かった。カメラワークに乱れがあり、途中無意味に進行役を務める松岡修造氏の客席での様子が挿入されたのは残念だけど、今の荒川さんの滑りを確認することができた。
やはり荒川さんはプロになっても荒川さんだったというのが私の正直な感想だった。ご本人の解説で演出家から受けたアドバイスも紹介されていたけど、私にはあまり本質的なことではないように感じられた。「どんな時にも笑顔で」と言われているらしいけど、荒川さんの表情は作った笑顔ではなく、念願の晴れ舞台で滑ることの喜びが自然に溢れ出ているように見える。
イナバウアーに入るタイミングは以前と少し変わったかな、と思った。あるいは映像と音声のシンクロに問題があるのかも知れないが。
以前の日本TV系列の番組もそうだったけど、どうもメディアは荒川さんがモチベーションを保つために自分に言い聞かせるように話していることを真に受けてしまっているようだ。荒川さんは競技会特有の緊張感から解放されたことで演技の質が落ちてしまうのを避けるためにあえて「まずは名前を覚えてもらうことから始めないと」と語っているのではないかと思う。難しく考えなくても今の荒川さんなら普通に滑っていれば(少なくともスケートの見方を知っている人なら)観客に不満を感じさせてしまうことなどあり得ないはずなのだ。自分に厳しい荒川さんの言葉は彼女の高い志の表れなのだと思う。メディアはそれに影響され過ぎて、視点がやや一面的になってしまっているように思う。
それにしてもあのような芯の強い人柄なら、アメリカでもスターになる日はそう遠くないことだろう。
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