本田美奈子さん最新アルバム「優しい世界」

2006年12月13日

山野楽器 衣装&パネル展

先日の日曜日(10日)、山野楽器銀座本店で開催された本田美奈子さんの衣装&パネル展に行ってきた。ビデオ上映も展示の品々も朝霞や渋谷で行われたイベントにくらべると規模が小さかったけれど、美奈子さんが確かにここにいてくれる、と感じられて暖かい気分になった。特に初めて見る新アルバムのジャケット写真で着ているドレスは素敵で、いつものことながらあまりの細さに美奈子さんの可憐な姿を思い浮かべ、あらためて愛惜の念を強くした。

今のところイベント開催が首都圏に集中していて、遠くにお住いのファンのみなさんには申し訳ない気がする。早く全国各地でも開催されるよう祈りたい。


本田美奈子さん最新アルバム「優しい世界」

「優しい世界」収録曲
1. 優しい世界 作詞:佐藤ありす 作曲:NIEVE
2. Sweet Dreams 作詞:かみにしやすし 作曲:小森茂生
3. FLOWER 作詞:有森聡美 作曲:NIEVE
4. 満月の夜に迎えに来て 作詞:本田美奈子. 作曲:本田美奈子.
5. shining eyes (juzzy funk mix) 作詞:有森聡美 作曲:本田美奈子.
6. Sweet Dreams (sk55 re-mix) 作詞:かみにしやすし 作曲:小森茂生
全編曲:小森茂生
初回限定盤付属DVD
impressions 作曲:山梨鐐平 編曲:田代修二

美奈子さんの新アルバム「優しい世界」、発売から数日遅れてやっと手にした。初回限定盤と通常盤、両方求めたので初回限定盤に付属のDVDと合わせて3枚の大切なディスクである。


このアルバムで何よりもまず目につくのはブックレットに収録された写真やDVDの映像の美奈子さんの美しさである。あまりにも可憐なありし日の美奈子さんの姿を目にしながら、自分がついていくことのできなかった理由がわかってきたような気がする。

私の場合、美奈子さんを人として、女性として愛する思いが強過ぎて、そのことがかえって美奈子さんの音楽との間に距離をつくってしまったのだと思う。美奈子さんを単に実力派の女性歌手として認識することができていれば、もっと屈託なく美奈子さんの音楽に接することができたのだろう。ミュージカルで大活躍していると聞けばたとえそれまで全く関心がなかったとしても、ミュージカルってどんなものなんだろう、と目を向けてみる気にもなったかも知れない。これだけの情報社会なのだからその気になれば美奈子さんの近況について調べることなどいくらでもできたはずなのだ。

私はきっと、自分には手の届くはずのない存在だとわかっていながらあの美しい姿を見ているつらさに耐えられなかったのに違いない。かつて不完全燃焼に終わった美奈子さんへの思慕に、うかつにもう一度火をつけてしまったらどんなにつらい思いをすることになるか。それがわかりきっていたので美奈子さんに近づいていく勇気を持てなかったのだと思う。突然の悲しい知らせには否も応もなく焚き付けられてしまったけれど。こんな風に説明したら美奈子さんついていけなかったことを許してくれるかな…。

楽曲に目を転ずると最も気を引かれるのはやはり「FLOWER」の歌詞である。すでに多くの方が指摘されているように、この詞は美奈子さん自身の姿を思い起こさせる。迷いに迷いながら歌の道を歩き続けてきた美奈子さんを、大地に根をはって吹きつける風に耐えながら咲く可憐な花になぞらえているように思われるのだ。おそらく有森聡美さんは、ちょうど「勝手にさせて」でMickyさんがしたように、意識して美奈子さんをモデルとしてこの詞を書いたのではないかと思う。聴いていると美奈子さんが自身の言葉では言い表せなかった思いを、作詞家の力を借りて高らかに歌い上げているような気がしてくる。


ここに収録されているのは96年頃にバンダイ・ミュージックエンタテインメントからリリースする予定のアルバムのために制作された音源である。ただしヴォーカルトラック以外は今回新たにアレンジ・ミックスし直されたものらしい(DVDの「impressions」はオリジナルのまま)。「shining eyes」以外は未発表曲ということになるが、厳密にいうと「満月の夜に迎えに来て」は駅・コンビニエンスストア等に設置の機械を通してMDへのダウンロードという形でリリースされていた。

自作の「満月…」を中途半端な形でリリースしたのを除いてはお蔵入りにしてしまったということは、おそらく美奈子さんはこれらの楽曲に十分満足していなかったのではないかと思われる。それでも今となっては美奈子さんの歌の世界を理解する上で貴重な資料であることは間違いない。美奈子さんも自分の歩いてきた道のりをよりよく知ってもらえることになったのを喜んでいるだろう。聴きながら美奈子さんの歩んだ人生についていろいろと思いを巡らせたくなる、そんなアルバムである。

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