グランプリファイナル2006 女子シングル SP

2006年12月15日

女子に関しては煽りのVTRや饒舌な松岡修造氏のトークなどはあったものの全選手の演技を放送してくれて一応満足のいくものだった。ただ大会運営の面で村主さん、シェベシュチェンさん、マイヤーさんの乗ったバスが渋滞に巻き込まれて会場への到着が遅れるという残念なトラブルが起きてしまった。こういうことで選手が力を出し切れないというのはとても残念。明日はこういうことのないようにして欲しい。しかしそうした条件の中でもパーソナルベストをマークしたマイヤーさんは素晴らしいと思う。


サラ・マイヤーさん:ロドリーゴ アランフェス協奏曲

派手な大技はないけど手足の長い恵まれた体型をいかした美しい演技。これまであまり目立たない感じの選手だったけど地道に続けてきた努力が今になって花開いているのだと思う。素人目にはTESでこれだけ高い点数が出る理由はわかりづらいのだけど、見た目の美しさには心を惹かれてしまう。フリーもとてもいいプログラムなので明日が楽しみ。


村主章枝さん:ラヴェル ボレロ

ルッツからのコンビネーション、フリップはいつも通りのきれいなジャンプ。ところがアクセルがシングルになるまさかのミス。動揺したのかその後のスピンでもバランスを崩していた。見せ場のストレートラインステップも少し勢いが感じられなかった。インタビューではバスが遅れるアクシデントが演技に影響してしまったと認めていた。このことはやはり不運で残念だった。フリーでは今日の分まで勢いに乗った会心の演技をして欲しい。


キム・ヨナさん

スタジオゲストの荒川さんも表現力を絶賛していたが、その通りのしなやかで美しい演技。自分で音楽をしっかりと感じながら踊っていることがはっきりとわかるところが素晴らしいと思う。ルッツの着氷がやや乱れたのはご愛嬌。腰に痛みを抱えているそうなのだけど、フリーでも持ち味を発揮して魅了して欲しい。


浅田真央ちゃん:ショパン ノクターン第2番

どこといって隙のない完璧な演技。NHK杯ではルッツの着氷がやや乱れたことを考えると今回の方がいい出来だったと思う。あの時は地の利にも恵まれていた感があるので今回の点数が真の実力を表す結果といえそうだ。少しずつノクターンの音楽が体にしみついてきているようにも感じられる。明日はこれまでまだクリーンに決めていないステップからのトリプルアクセルが決まるかも注目される。


ユリア・シェベシュチェンさん

いきなりフリップがダブルになるミス。ルッツからのコンビネーションは決めたものの、アクセルもシングルになってしまう。ジャンプが持ち味の彼女が二つもミスしてしまったのは痛かったが、それでも今の彼女は決してジャンプだけではない、というところも感じさせてくれる演技だったと思う。


安藤美姫さん:リムスキー=コルサコフ シェエラザード

トリプルルッツ–トリプルループのコンビネーションなど、難しい構成のジャンプを全て成功。そのほかの要素も丁寧にこなして今シーズン成長した安藤さんの真価をまざまざと見せつける演技だった。ストレートラインステップの中ほどは少しつまづいてしまい、本人も気にしていた様子。それでもそれでもよく神経の行き届いた手の動きなどでアラビア風の踊りを表現できていた。真央ちゃんとの差は小さいので明日の出来次第では逆転優勝も十分あり得るだろう。期待通りのハイレベルな争いで楽しみになってきた。

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